雑草に学んで逆境を生き抜こう!!稲垣栄洋先生の「雑草は踏まれても諦めない!!」

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「雑草魂」

昔から、人生に翻弄される人間を「草」にたとえて

逞しく生きようという考えがありました。

「踏まれても踏まれても立ち上がる」

そんな生き方に憧れるからでしょう。

人生で「逆境に立たされた」時には、是非「雑草」の

諦めずに必死に生き抜こうとする生態をイメージして

みて下さいね。

「生き残るのは強い者ばかりではない!!」

今回は、この本をお届けします。

「雑草は踏まれても諦めない~逆境を生き抜くための成功戦略~」(稲垣栄洋著、中公新書ラクレ、2012年)

※ 2002年に出版された「雑草の成功戦略」(NTT出版)を大幅に加筆修正して

改題されたものです。

著者は、農学博士にして「雑草生態学」の研究者です。

「雑草生態学」の研究で得られた知見を、人間の「生き方」にも

活かしていこうと様々な活動を積極的に展開されています。

「雑草」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持たれていますか?

農家の方なら、「引き抜いても引き抜いても生えてくる面倒な奴」

などと、マイナスイメージをお持ちかもしれません。

あるいは、最近は「雑草をあえて引き抜かない」農法もあるようで、

そのようなイメージも一部では変わってきているのかもしれませんね。

「雑草」は、自然の生態系の中では比較的「弱い」部類に属する生物とも

思われています。

でも、実際には「雑草には雑草なりのしたたかな生き残り戦略」が

あるようなのです。

人生は、「順境」ばかりではありません。

様々な「逆境」が逃れようとしても襲いかかってくるようです。

いやむしろ、逃れようとするからこそ「逆境」は私たちに

ますます困難な課題を与えるようです。

そこで、「雑草の生き残り戦略」について学んでみようと

この本をご紹介させて頂きます。

雑草のしたたかな生存術

著者によると、「雑草のしたたかな生き抜く力」には

主に5つの力が挙げられるとされています。

①適応力-不利な環境でも諦めない力

②再生力-ばらばらになっても諦めない力

③反骨力-干されても諦めない力

④忍耐力-「冬の時代」でも諦めない力

⑤多様力-みんなと違っていても諦めない力

雑草は、「弱者」に有利な成長戦略を取りながら

進化してきたようですね。

簡単には、死なない!!

そのためには、地中に根を深く張り巡らさなければなりません。

「弱い身体を支えるためには、強い根でもって補強する」

タンポポを例に取ってみると、

「葉っぱを低い姿勢で横に大きく張る」

「根はゴボウのように細長くて若干太い強さ」

をもって生き残ってきたようです。

また、「タンポポ体操」というタンポポに独特の茎の動きも

見られるようです。

一度花を咲き終えたら、さっさと横にそれて他の者に「道を譲る」

そして、種子が出来ると再び立ち上がる・・・

また、「雑草」を含めて「植物」は一般的に人間のように

動き回るということがないので「エネルギーの消耗」も最低限に

抑えているようです。

綿毛も自分の力と風などの「他力」を使って、よその場所に移動していきます。

その「効率良さ」といったら「うーん」とうなるしかありませんね。

私たち人間の方が、「生産的・効率的」に生きていると思っていても、

他の自然の生態系などを見ていると「ムダ・ムリ・ムラ」も多いようです。

いやはや「反省点が多いこと」しきりです。

これまでの人間の生き方を見直していこう!!

このように、人間の世界を「自然界」にまで視野を広げて見ていきますと、

改めて様々なことが考えさせられます。

人間界だけで「地球を支配」していると思うのは、勘違いもはなはだしいと

いうことも学んできました。

弱者には弱者なりの「生き方」がある・・・

共存共栄で繁栄してきた「雑草の世界」を覗いてみて気付かされました。

「多様な生き方」を認めていかなければ「人類」は「自然界」から

大変な「大目玉」をくらうでしょう。

一例を挙げれば、ミツバチが段々といなくなってきているようです。

現在、様々な説が言われていますが

ミツバチは植物と共生して生きてきたのです。

私たち人間は、他の生態系という「禁足地」にも足を踏み入れてしまったようです。

このところ「自然界」から大いなる反省を迫られている私たち人類ですが、

真摯にその「教え」を受け止めていく必要があります。

前回のブログでもお伝えした「華厳の教え」は、まさに「花の叡智」が

そのエッセンスです。

生物学などの「分析学」もまんざら意味がなかった訳でもありません。

このように人間の力で「未知の世界」を切り拓いてきたからこそ

「自然界」から教わることも出来たのですから・・・

今度は、私たち人類が「彼ら・彼女ら?」に恩返しをしていく番です。

「実を結ばない雑草はない!!」

「雑草精神は、独立独歩・協調共生の精神」

「人は一人だけで生きていけません」

私たちも、「雑草の生き方」に学んでいこうではありませんか?

なお、著者の別著として、

「弱者の戦略」(新潮選書、2014年)

「なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか~仏教と植物の切っても切れない66の関係~」

(幻冬舎新書、2015年)

をご紹介しておきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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