栗田哲也さんの「数学に感動する頭をつくる」数学の道は1日にしてならず!!安易な数学力アップ方法はありません!!

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受験生の皆様方におかれましては、シーズン真っ盛りですね。

お疲れ様です。

「数学に感動する頭をつくる」

文系学部出身の異色の「算数・数学指導者」である

栗田哲也さんが、「数学から学べる生きる力」を

語っておられます。

現代、駿台英才セミナーにて「国際数学オリンピック」

目指す若者を支援指導されています。

そうした指導経験から見えてきた世界とは?

数学は、コツコツ型よりも熱中集中型の性格の人間の方が

適しているらしい!!

衝撃的な事実が判明してきたようです。

今回は、この本をご紹介します。

「数学に感動する頭をつくる」(栗田哲也著、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2007年第3刷)

栗田哲也さん(以下、著者)は、東京大学文学部中退後

数学教育関連の業界を渡り歩いてこられた異色のご経歴を

お持ちです。

雑誌「中学への数学」「高校への数学」「大学への数学」

(いずれも東京出版)に寄稿されたり、

数学オリンピックを目指す若者のために、現在は

駿台英才セミナーでご支援・ご指導中とのことです。

いわゆる「受験数学」は苦手だった管理人も、

学生時代にお世話になった上記数学雑誌のおかげで、

理数系分野への興味関心が、今なお続いています。

「文系」だからといって、必ずしも「理数系分野」が

苦手になるとは限りません。

あくまで、「受験用知識」と「学問的興味」とは

まったく異なります。

後ほど、本文でも語っていきますが、

どうも現行の学校教育における「数学教育体系」や

現在の「日本経済社会」にも大きな問題点があるようです。

本来、「数学」とは貴族の学問だった!?

私たちの「算数・数学」へのイメージは、「実用的知識」ですが、

元々は「宇宙や世界の神秘の確からしさ」を追究していくことに

目的意識がありました。

この本でも、著者が強調されているように、

「数学力アップに即効性などありません!!」とのことです。

著者も進学塾などで「受験指導」はなされていますが、

「受験用の数学力」と「本来の数学力」との間には、

必ずしも相関関係にないことを強調されています。

ですので、一般に教育関係者が叫び続けてきたような意味での

「理数系の力」が落ちてきているという認識には、

著者独自の視点からは「異論」もあるようです。

あくまで、それは「計数処理能力の低下だろう・・・」と。

もっとも、確かに「総合的な学力は低下!!」しているようですが・・・

それは、私たちの世代とて同じことです。

「本来の学力(生き抜く力)」とは、時代環境にも左右されるので、

一律に「単純化」出来るものでもないようですね。

「数学力という一般的能力はないが、生きるための総合力は

必ず正しい方向性と数学的世界観をつかむことが出来れば、

身につけることは出来る!!」との信念で、

ごくごくまっとうな指導をされているようです。

もっとも、受験指導者として受験生の保護者や学生さんに

心底理解してもらうのには、苦労されているそうですが・・・

ということで、管理人も含めて大人になってからも

「数学への持続的関心」をさらなる向上心を持って、

高めていきたい方や、受験生を含めて若者の皆さんにとって、

どうしたら「算数・数学」を得意または興味関心を持つことが

出来るのか、真剣にお悩みの方は必読して頂きたい本として

取り上げさせて頂きました。

「数学力」というものなどない!!

著者は、この本で一番強調されているのが、

「数学力というイメージには、世間一般の誤解がある!!」

ということです。

ましてや、楽々と「一朝一夕」に身に付くような「学問」ではない

ということです。

著者によると、現行の文部科学省の「算数・数学カリキュラム」の理念と

現実の「受験算数・数学で求められる能力」には、「大きな落差」が

ある点にこそ、もっと目を向けるべきだとのことです。

この本の「まえがき」でも語られていますように、大学受験を参考にすると

センター試験(一次試験)と主に国公立大学(二次試験)の成績には

あまり関連性が見られなかったという東北大学の調査結果も

紹介されています。

なぜ、こんなことになるのか?

ここにも、「本来の数学力」と「受験数学力」の隠れた問題点も

潜んでいるようです。

逆に言えば、受験生の皆さんにとっては、「本来の数学力」が力強く

身に付いているのであれば、まだまだ「二次試験」での挽回も可能です。

本日は、奇しくもセンター試験最終日でしたが、その結果に

「一喜一憂」されずに「最終目標」に向けて調整していって下さいね。

管理人の経験でも「センター最悪」でも、「足切り」にさえ

引っ掛からなければ、二次挽回で「栄光の勝利」をつかんだ人も

たくさんいるのですから・・・

閑話休題

ということで、著者は「算数・数学」には、

「総合的能力」が必要だと強調されます。

苦手意識が芽生えてしまうのは、現行の「教育カリキュラム」にも

問題はあるとしても、結局は「自分なりの数学的世界観」を

構築出来なかったことに原因があります。

特に、高校2年にもなりますと、

一挙に「抽象的な世界へと突入!!」してしまいます。

この時点までに「自分なりの数学的世界観」が完成していなければ、

その先の「数学学習の道のり」は、かなり厳しいものだとも語っておられます。

この本は、本気で「数学を学び得意になりたい」という方向け

なので、本音で赤裸々な事実が語られています。

要するに、著者の表現では「音楽の世界」に「絶対音感」という

言葉があるように、「数学の世界」においても「数感(覚)」が

身に付いていないと難しいということです。

結局は、「好きこそ物の上手なれ!!」ということ!?

「数学は、山登りに似ている」ようです。

①励まし②展望(見晴らしを得ること)③体験させること

というように、徐々に「積み重ねていく」とともに

「往きつ戻りつ」しながら、検証しながら進める作業を

厭わない姿勢を身につけることが、「数学学習」には

必須だということです。

また、「数学の成績の波」も「文系科目」とは

違って、まるで株価や偏差値のように「上げ下げの連続」のようです。

ですから、ひとたび下がったからといって「一喜一憂」する性質の

科目でもないことに、もっと思慮深くあるべきだとのことです。

現行の教育カリキュラムでは、本格的な「数学的能力開発」は

難しいようですね。

なぜなら、本来「数学」は「結果よりも過程を体験することが大切」

なので、現代社会のような「ゆとりがない環境」では身に付く方が

むしろ困難だということです。

「過程を体験」とは、そのまま「技能教科」ということを意味します。

著者の表現では、「単なる理解ドリル型の受験勉強」をするのと、

「能力開発型の学習」をするのとでは、将来「天と地ほどの差がつく」

ことになると、現行の「数学学習法」に警鐘を鳴らしておられます。

冒頭でもお伝えしましたように、現代の「受験数学」は、

「高度経済成長期の準拠モデル」のため「計数処理能力」しか

養われないような状況にあります。

これでは、「(未知の問題への)解決法」にも役に立ちません。

「(一定の答えの決まった問題への)解決法」にはなりますが、

今後この分野は「人工知能」によって代替されていくことになります。

つまり、「算数・数学学習」とは、「将来の雇用(生計能力)」にも

直結していくだけに、著者も世の親御さんに向けて「我が子の育て方」にも

真摯に注意を促しておられるのです。

では、正しく数学を学べばどのような能力が養えるのでしょうか?

著者は、

①「構造化された記憶力(連想関連づけ能力)」

これは、「体系立った理解力を伴った暗記(暗唱)能力」です。

②「イメージ能力(類推・比喩感覚能力)」

③発想力

④推理力

⑤構想力(想像力)

⑥位置づけ能力

⑦洞察力(観察発見能力)

が、身に付き養われていくと語ります。

やはり、「数学は総合力」だということですね。

著者は、5歳から9歳頃までは「暗算能力」を高めるとともに、

様々なイメージ力を喚起させるような「童話」類を

大量に読んだりして、遊びながら「知的好奇心」を

育て上げていくことが先決だと語ります。

ここで、著者は意外にも「公文式学習法(反復学習法)」

高く評価されています。

また、最近は少なくなりましたが、管理人も子どもの頃に

習った「ソロバン学習(暗算検算能力の養成)」にも

高い評価を与えておられるようです。

管理人の経験なら、前にもご紹介させて頂いたトランプゲーム

など「頭を使って推理する」ゲームなどもお薦め出来るでしょう。

そういう「遊びを伴った学習」の末に、ようやく数学の面白さに

子どもが目覚め出したら「熱中集中型」の環境を提供していくこと

しか「こと数学に関しては、親が出る番はない!!」とも語ります。

それが、「自らの数学的世界観(著者のいう「数感」)」を

構築していくのに「最適」だと。

この「世界観の構築」に失敗すれば、残念ながら

いつまで経っても「数学能力」が身に付かないだろうと、

語っています。

まとめますと、「数学学習に付け焼き刃は通用しないよ!!」

とのことです。

今回、文系出身の著者の「数学学習法」を読んでいて感じたのは、

やはり「同じだったのか!?」ということでした。

管理人の場合は、「受験数学」は苦手で、家庭の事情で

絶対絶命の「現役合格」せざるを得ない環境にあったので、結果的に

「理系科目」を捨てて「私大文系」に進学することになりましたが、

なぜか「代数・解析学」は興味関心がなくて、「幾何学(図形)」には

「集中する傾向」があったことです。

「幾何学(図形)」は奥が深く、どんな「難問・奇問」でも長時間粘った末

「正解」を導く体験があったからです。

やはり、「数学」に苦手意識のあった管理人にも、

少しぐらいは「数感」があったのかなぁ~と感じた次第です。

「ほんまかいなぁ~」

ようやく、最近になって、やっと「幾何学(図形)」以外の

「数学世界の魅力」に取り憑かれ出したようです。

著者の本を読んで、遅くなってからの「開眼も無きにしもあらず!!」との

力強い励ましをして頂いたので、これからも趣味として「数学遊び」を

しながら、様々な「理数系書籍のご紹介」とともに、皆さんにも

「数学的世界の魅力」をお伝えしていければよいなぁ~と考えています。

長々と、管理人の「数学学習体験記」を語ってしまったことをお許し下さいね。

実感を伴った「学習体験談」をお伝えしないと、どうしても皆さんにも

「リアルな数学学習の道」が実感して頂けないのではないかと思いましたので、

語らせて頂きました。

この本は、そんな「数学学習」にどうしても違和感や苦手意識を持ってしまう方

への共感共苦も込めてご紹介させて頂きました。

是非「数学の魅力」を感じ、「数学的世界観」を構築する助けとして、

この本をご一読して頂ければ幸いであります。

最後に、「数学は地道に真摯に取り組みましょう!!」

「急がば回れ!!」です。

なお、著者の別著として、

「子どもに教えたくなる算数」

(講談社現代新書、2003年)

「何が時代を動かすのか~ポスト消費社会の価値観を求めて~」

(ディスカヴァー新書、2007年)

「暗算力を身につける」(PHPサイエンス・ワールド新書、2010年)

「数学による思考のレッスン」(ちくま新書、2012年)

をご紹介しておきます。

「受験生の皆さん、お体に気を付けて最後の追い込み頑張って下さいね。」

「もう少しの辛抱です。微力ながらご武運のほどお祈り申し上げます。」

最後までお読み頂きありがとうございました。

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