メディアリテラシーを高めよう!!日垣隆さんの『情報の「目利き」になる!』は、ホント勉強になるよ!!
「メディアリテラシー」って最近聞くけど?
いったいどうして、リテラシー能力を磨けばいいの?
そんなあなたには、『情報の「目利き」になる!』を
一押しします。
元大手マスメディア出身ジャーナリストよりも、何倍も
「面白くためになる」珠玉の「メディアリテラシー論」です。
これから本格的に「文筆業」に入る方など、「メディア」に
携わろうとする方は必読です。
ご自身「苦労を重ねられてきた」だけに説得力があります。
『情報の「目利き」になる!-メディア・リテラシーを高めるQ&A』(日垣隆著、ちくま新書、2002年)
日垣隆さん(以下、著者)は、大手マスメディア出身ジャーナリストと違い
独自の視点をもった「独立系ジャーナリスト」です。
この本でも触れられていますが、「肩書き」にはホント困ると
おっしゃっているので「作家・ジャーナリスト」としておきますね。
今の時代、「肩書き」なんて「風の吹き具合」で
どうとでもなってしまうので、
あまりこだわらない方がよいのでしょう。
ご自身「3度の瀕死体験と失業3回」を経て独立。
様々な職業も経験されながら、今も「文筆業」以外にも
多くの分野でチャレンジされているようです。
著者は、「少年事件」など硬派な取材記事に
定評のある「辛口批評家」のイメージがあります。
しかし、一方では「ピリ辛のユーモアや皮肉」なども
効いていて面白い印象もあります。
管理人と著者との出会いは、この本が出た大学生時代でした。
『「買ってはいけない」はインチキ本だ』
「偽善系シリーズ」など、管理人の嫌いな「評論家S氏」を
批評しておられたところなどに共感したことからでした。
この本も、大学卒業した年に「一度読了」した後は
「書棚の奥深く」で眠っていたのですが、たまたま
最近になって当ブログを開始するに際して、「膨大な書籍」を
整理整頓していたところ「再読」して「新発見」もあったので、
今回ご紹介することにしました。
管理人は、現在35歳。
この本の巻末には「むしろ35歳くらいから急激に、かつ加速度的に
伸長するのだ」という文章を発見した時には、シンクロを感じました。
「なんという絶妙なタイミング!!」
そんなこんなで、管理人も本格的な「文筆修業」が始まったわけですが、
同じような境遇におられる方にも参考になるかと、取り上げさせて頂きました。
それにしても、著者はすごい!!
「プロだから当然!!」といえばそれまでなのでしょうが、1ヶ月に120冊!
8000字(400字詰め原稿用紙×20枚)を2時間で書き上げるとは・・・
管理人は、現状その3分の1・・・
いやはや・・・
「メディア・リテラシー」とは?
一般的には、「情報を適切に取捨選択した上で正確な分析が出来る判断能力」と
されているようですね。
管理人が大学生活を過ごした1998年~2002年は、ちょうど
本格的な「IT革命」が始まった頃でした。
確か、大学の一般教養(パンキョー)で学んだ「メディアリテラシー論」は
まだまだ「受信側」を中心とした講義が主流でした。
大学卒業後、堀江貴文さんらの「ホリエモンブーム」の頃から一般人にも
ブログブームが始まり(いわゆるウェブ2.0時代の開始)、「発信側」の
「メディアリテラシー論」も盛んになってきたように感じています。
管理人は、だいぶ遅れた「参入者」ですが・・・
現在は、ウェブ3.0だとかなんとかも・・・話題になっているようですね。
さて、著者も語っているように「メディアリテラシー」で一番重要なことは、
もちろん「常に疑問をもって問題意識を持つこと」です。
とりわけ、「仮説検証能力」は最重要になってきます。
現代社会は、「多メディア」「双方向メディア」の視聴者(読者)参加型の時代です。
メディアも乱立しており、「玉石混淆」状態です。
そんな情報社会の中で、個人が「正確な」第一次情報に接するのも、なかなか困難ですね。
では、どうして情報の「目利き」になっていけるのか?
そのコツを次に考えていきましょう。
「多読・乱読・積ん読」で場数を踏むことから始めよう!!
ところで、「メディアリテラシー」能力を養う方法って?
もちろん、これといった「即効性などありません!!」
一応、「読書量」を高めていくことによって「目利き能力」を
磨いていくしかないようです。
自信はないけど・・・
ただ、著者も語っているように「一定期間」集中してある程度の
冊数を読みこなしていけば、おのずと「質」に転化する時期は来るようです。
これは、管理人の経験からも「おおよそのこと」までは理解できます。
管理人の場合は、大学も「法学部」だったので15歳くらいから
「岩波新書」などの文庫本を始め数々の古今東西の政治思想などに
親しんできました。
また、高校生になった頃にちょうど「新書ブーム」が始まりましたので
「腕を磨く」のには最適な環境が整い始めました。
もっとも、最近は「新書ブーム」も下火でいよいよ「粗製濫造・駄本」も
増えてきて「末期的症状」ですが・・・
それで、「左右両極思想」始め「陰謀論やニセ(擬似)科学(いわゆるトンデモ本)」
なども多くこなし、「選挙運動」など手伝ったりして
実社会における「生きた思想」にも触れる機会がありました。
社会に出てからは、実際の「司法現場」なども経験させて頂いたのですが、
その経験からいえば人間は悲しいことですが、だいたい18歳前後の思想が
「固定観念」になる傾向にあるようですね。
だからこそ、社会に出てからも「学び続けなければならない」のです。
残念ながら、現状では多くの方がこの段階で「時間がない!!」などと、
諦めてしまうようです。
それでも、メディアリテラシーを完全に身につけるのは困難だということです。
第一、私たち一般国民がメディアから受ける情報は「加工編集された第二次情報以下・・・」
当事者にでもならない限り、なかなか「第一次情報」に接することは出来ません。
だから「情報操作」がたびたび問題になるのですが・・・
おまけに、資本主義経済社会(他の社会でもそうですが・・・)は
「情報の非対称」によって成り立つ社会です。
ですから、著者もこの本でも触れていましたように、どんなに「思慮深く」行動しても
みな何らかの「最低限の詐欺の被害」に遭ってしまうようですね。
これを防ぐのは、なかなか大変です。
いずれにしろ、「メディアリテラシー」は一朝一夕にて身に付くものではない
ということです。
とりあえず、皆さんも「メディア」などに接する際には「ボケとツッコミ」くらいは
出来る芸を身につけていきましょうね。
なお、「メディアリテラシー」について学びたい方へ、
「高校生のためのメディアリテラシー」(林直哉著、ちくまプリマー新書、2007年)
「オープンソースの逆襲~ネット社会を変える~」(吉田智子著、出版文化社、2007年)
「メディアリテラシーは子どもを伸ばす」
(清水克彦・岸尾祐二共著、東洋館出版社、2008年)
「ネット時代の反論術」(仲正昌樹著、文春新書、2006年)
『「分かりやすさ」の罠~アイロニカルな批評宣言』
(仲正昌樹著、ちくま新書、2006年)
最後までお読み頂きありがとうございました。
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