本渡章さんの「アベノから日本が見える」を片手に!!あべのハルカスから歴史を偲ぶ!!
大阪府知事選挙が始まります。
その前に「大阪の歴史」をおさらいしてみませんか?
「アベノから日本が見える」
かつて「大大阪」と呼ばれた時代がありました。
特に、通天閣のお膝元「新世界」は
近代日本の光と影のイルミネーションに彩られています。
現代資本主義経済は、先行き不透明な状況にあるようです。
それでも、「あべのハルカス」は希望を胸に今日もそびえています。
ということで、今回はこの本をご紹介します。
「アベノから日本が見える」(本渡章著、燃焼社、2014年)
「あべのキューズモール」
最近、相次いで「阿倍野再開事業」が完了したことから
「阿倍野地区」や「天王寺界隈」に、再び活気が戻りつつ
あるようです。
大阪生まれ大阪育ちの「浪速っ子」にとっては、
大変おめでたいことです。
そんな小さい頃から見知っているはずの大阪でも、
まだまだ知らないことがあります。
この本は、そんな好奇心と冒険心を満たしてくれる題材に恵まれています。
かつて大阪では、数々の博覧会が行われました。
通天閣を中心とした現在の「新世界」周辺が会場でした。
生まれる前なので、「記憶にございません!!」
大阪の千里が丘で行われた日本初の「万博」
岡本太郎氏の「太陽の塔」を中心に華やかなパビリオンが
人気を博しました。
こちらも、「記憶にございません!!」
通称「てんぱく」
大阪に住んでいらっしゃる方でも、
もうご記憶にないかもしれません。
管理人にとっては、次の「花博」と同じく
小学生の時の思い出に残っています。
花博これは「ウォータースライド」を思い出しますね。
悲しい出来事もありました。
でも、「てんぱく」と「花博」は子ども心に
「ワクワク感」や
「未来への希望感」で胸がいっぱいでした。
大人の世界では、「バブル」だったそうですが・・・
「あれから数十年、私も大人になりました!!」
「あの感動をもう一度!!」ではないですが、世界も明るくなって欲しいですね。
こうして見てくると、大阪人って「イベント博覧会好き」なんやなぁ~
なんて感慨にふけってしまいます。
そんなこんなで、ついつい思い出話に花が咲きましたが
「アベノから日本が見える」
この本をご紹介しながら、これからの「大大阪」
いや「日本の行く末」を皆さんとご一緒に考えていきたいと思います。
大阪は日本の縮図??
最近、大阪は元気がありませんねぇ~
大阪が元気ないちゅうことは「日本も終わりってことか?」
そんな大げさなぁ~
今回は「大阪がテーマ」なんで、軽く「大阪弁」で語っていきたい
と思います。
大阪は「天下の台所」
昔から商いで発展してきた町でんねん。
そんな浪速の歴史もかなり古いみたい。
太古の昔は、大阪は海と湖と川に囲まれた
まさに「水の都」だったそうやでぇ~
生國魂(いくたま)神社や高津(こうづ)神社など皆「高台」にありましてん。
「夕陽丘」のすぐそばは、「ちぬの海(現在の大阪湾)」でした。
四天王寺の西門から見る夕日はさぞかし美しく懐かしかったんやろなぁ~
でも、明治以前は「阿倍野」って古代以来の葬送の場やったみたいよ。
四天王寺さんと住吉さんで「阿倍野の土地争い」もあったそうやで~
ほんまかいなぁ~
でも、この地域ってほんまおもろいなぁ~
高級住宅地があるかと思えば、「場末のしぶい店」もあったり・・・
まさに「陰と陽の彩なすタペストリー」やんなぁ~
おいおい、そこの若いもん。
「話」脱線せんと、はよ明治の大阪のこと語ってくれへんと~
というわけで、「大阪弁」もここら辺りで仕舞いということで・・・
時は、明治の頃・・・
明治政府には、元々「大阪遷都構想」もあったようです。
大久保利通や陸奥宗光、五代友厚といった人々は
大阪にゆかりがありました。
そういえば、今の「朝ドラ」も浪速が舞台です。
明治初期は、大阪にも活気があったようです。
「西欧に追いつけ追い越せ!!」
これが、明治日本のスローガンでした。
「富国強兵・殖産興業」
本来矛盾する政策を何とか日本人は「がんばって」
切り抜けました。
そうでした。
この本で始めて知ったことに、この「頑張る」という
言葉は日清・日露戦争の頃から生まれてきたそうです。
大阪は、当時「東洋のマンチェスター」と言われ
紡績業で栄えていたようです。
河内木綿は、外国産の安い生糸に負けるまでは
日本の輸出業をリードしてきましたし、
「レーヨン=化学繊維」が主流になるまでは、
強かったのです。
ところで、今回のメインである「アベノ地区」や
「天王寺地区」も日露戦争直前の「際どい時期」に
「博覧会」が開催されました。
世界の一等国を目指した若くて背伸びした時代でした。
その後、「大大阪」が展開されます。
その象徴が、「御堂筋」です。
それまでは、大阪のメインストリートは「堺筋」
この「大大阪構想」から「御堂筋」にバトンタッチされていきます。
こうして大阪の歴史を振り返ってみると、
日本の近代資本主義の発展史が分かりやすく展示されているようです。
まぁ、他にも語りたいことはありますが今回はここまで・・・
近いうちに「続編」を語らせて頂きます。
これからの「大大阪」
いや「日本の行く末」論は、その時までお預けにしておきます。
なお、「通天閣」周辺のことを知りたい方へ、
「通天閣~新・日本資本主義発達史~」
(酒井隆史著、青土社、2011年)
※相当分厚いですが、面白い本です。
「泣いたらアカンで通天閣」
(坂井希久子著、祥伝社文庫、2015年)
「通天閣」
(西加奈子著、ちくま文庫、2009年)
をご紹介しておきます。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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