アンパンマンの作者「やなせたかし」さんに勇気をもらう!!
「アンパンマン」でおなじみの「やなせたかし」さん。
2013年10月13日に、94歳でお亡くなりになって
まもなく2年になります。
やなせさんは、戦争で早くに弟さんを失いました。
その事情は、「慟哭(どうこく)の海峡」(門田隆将著、角川書店、2014年)
にも詳しく描かれています。
その経験から、やなせさんは「正義とは何か?」を人生を通して見つめられてきました。
それが、「アンパンマン」の出生につながったようです。
「アンパンマン」は、決して子供向けではありません!!
傷ついたり、つまずいたりして悩んだ時など。
大人にも「勇気」を与えてくれます。
そこで、この本をご紹介します。
「やなせたかし 明日をひらく言葉」 (PHP研究所編、PHP文庫、2012年)
この本は、やなせさんが手がけてきた「エッセー集」などから、
勇気や励ましを与えてくれる言葉をよりすぐって出来たものです。
そんな「明日をひらく言葉」とともに、やなせさんの仕事ぶりも
紹介されています。
「正義とは何か?」
やなせさんは、「自ら傷つかない正義などない!!」と、
語っています。
「アンパンマン」の着想は、ここから得られたそうです。
「自ら傷つかない正義などない!!」
「なんのために生まれて なにをして生きるのか」
「アンパンマンマーチ」は、これが最大のテーマだと
言っても言い過ぎではないでしょう。
「人生において自分はどんな生き方をしていけばいいのか?」
これは、誰もが抱えるテーマだと思うのです。
やなせさんは、高知県のご出身。
幼い頃から、四国の「お接待文化」の影響を受けて育ってこられたのでしょう。
「生きるとは、お互いの支え合い。」
「断じて一人だけで生きていけるものではない。」
門田隆将さんの「慟哭の海峡」(台湾とフィリピンの間にあるバシー海峡)
を読むと、弟さんも「優しく聡明な」方だったようです。
最期まで「仲間を見捨てない」
そんな使命感に燃えた一生でした。
人間は社会の中で生きていれば、確かに生存競争の荒波にもまれてしまいます。
少しでも油断していると、その荒波に飲み込まれてしまいます。
「生きていくのはしんどい。」
そんなことは、何度も何度も押し寄せてきます。
「生存競争」
そうです。
人類は、どんなに文化・文明を発達させてこようとも、未だにこの難題を
解ききれていません。
「人生は闘いだ!!」
そんな哲学を持たなければならない程、現実は厳しいですよね。
失業したりして明日をも知れぬ身になると、空腹が襲ってきたりして
「不安やおそれ」は頂点に達します。
「パン」
その日の「パン」にありつけることがこんなにありがたいことか?
しみじみと噛み締めるのは、こんな生命の危機に瀕した時です。
「人はパンのみにて生きるにあらず。」
人は、なにかのきっかけで社会からはぐれてしまうと、すぐに
「人間」ではなくなってしまいます。
単なる「人」になってしまうと「孤立」して「生きる意欲」さえ
簡単に失ってしまうものです。
「決して、他人事ではない。」のです。
そんな時に、一番心に堪えるのが次の言葉。
「働かざる者、食うべからず。」
これ程「おそろしい言葉」もありますまい。
「平和で何事もなく元気な時」には、なにげない一言であっても
「生命の危機に瀕した時」には、なんの力にもなりません。
ひょっとして「平和」は、私たちの「感性」をなくしてしまう
のかもしれません。
もっとも、「危機」がよいなどと考えているわけではありません。
現代社会は、あまりにも便利になりすぎた反面、「人への思いやり・感謝」
という大切な「生きていく感性」を失ってしまったのかもしれません。
そんな絶望的な気分になると、「アンパンマン」を呼びたくなります。
みんなの夢を守るため生きるという倫理
「正義」は、往々にして「正論という名の暴論」によって
しばしば踏みにじられます。
本来、「みんなが幸せになるための方法」を議論しているにもかかわらず・・・
目的を見失って、対立する意見を封殺しようとする・・・
私たちは、心ならずも簡単に「正義」をゆがめてしまいます。
どうすれば「共存共栄の社会」が実現できるのか?
人類が存続する限り終わりのない問いですが、あきらめずに真摯に
取り組んでいきたいと願っています。
「夢=私的願望」
「志=公的願望」
私は、「みんなの夢を守るため生きる」という志を立てました。
このブログもそのためです。
皆さんとともに、幸せに生きたい。
そんな切実な思いでいっぱいです。
文庫本ですが、内容は濃い哲学です。
皆さんも、疲れた時に「アンパンマン」の言葉に耳を傾けてみませんか?
「アンパンマン」ならよい知恵を貸してくれるでしょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。
sponsored link
[…] 前にも当ブログで語りましたように、 […]
[…] 著者は、前にも当ブログでご紹介した「アンパンマン」で […]