「日本神話とアンパンマン!?」人間も神々もアンパンマンワールドも矛盾だらけでいいのだ!?

Pocket

「日本神話のキャラクター」と「アンパンマンのキャラクター」

一見すると変わった組み合わせです。

でも、そこには不思議な共通点もあるようです。

アンパンマンワールドにも「神話の世界」が・・・

世の中は、単純な「正義」だけで成り立っている訳ではありません。

だからこそ、決して「ファンタジーの世界」をバカにしちゃいけません!!

今回は、この本をご紹介します。

「日本神話とアンパンマン」                (山田永著、集英社新書、2006年)

著者は、古代日本文学の独立研究者です。

長年の「アンパンマン好き」がそうさせたのか、

ついに「日本神話」との類似点を発見!!

世の中に、単純な「善悪正義史観」が溢れている

現代だからこそ、もう一度「日本神話とアンパンマンの精神」

に触れてみませんか?

「アンパンマン」の作者である

「やなせたかしさん」も「自ら傷つかない正義などない!!」

語っていました。

前にも当ブログで語りましたように、

「アンパンマン」には、そんな「やなせたかしさん」の思いが

たくさん詰まっています。

実は、日本神話とアンパンマンには多くの不思議な共通点があるのです。

管理人も知らなかった「アンパンマンワールド」

皆さんも、きっと「日本神話とアンパンマン」の新しい読み方に

驚かれることでしょう。

今回は、そんな「新たな発見」を求めてこの本を取り上げさせて頂きます。

単純な「世界観」よ、さらば!!

世の中には、まるで映画やマンガのように「単純な世界観」

はびこっています。

賢明な読者の皆さんであれば、こんな「世界像」には

容易には惑わされないでしょう。

「釈迦に説法」だと思います。

そんな皆さんであっても、この「単純な世界像」は相当強力なせいか、

払い除けようとしても容赦なく飛びかかって来るようですね。

だから、「厄介!!」なのです。

21世紀こそ、「迷妄から人類が覚める世紀」にしたいものです。

誰かが一方的に用意した「世界観」に乗っかるのではなく、

自分にしか体験出来ない密度の濃い固有の「人生」を歩みたいものです。

すでに、「酔いから醒めた」人々も少しずつ増えてきているようです。

人類は、これまで「言葉と道具」により世界から切り離されていく一方でした。

その頃から、「二元的思考」という「分かりやすい物語」に安住してきたようです。

宇宙史の中では、人類の歴史など「ちっぽけな点」にしか過ぎません。

にもかかわらず、人類は「地球を独り占め」・・・

急激な「技術革新」により、今や自らの首を絞めるようになりました。

このような状況に気付きだした人から、徐々に「従来の世界観」から

脱出し始めているようですね。

21世紀は、「多様な価値観」がますます花開いていくでしょう。

一方で、一人一人が「自ら感じ自ら考えて」生きていかないと、

今度はその「多様な価値観」が仇となって混乱を来すことにも

なりかねません。

ということで、未然に混乱を防止するために「事前予習」をしておきましょう。

その教材として、「日本神話とアンパンマン」は最適です。

人間は、誰もが「さすらう旅人!?」

さて、日本神話の「世界観」を観察していきますと

「単純な世界観」ではないようです。

著者も語っていますように、戦前にさんざん「神話」が悪用されたためか

今もって「教育現場」から追放されているようです。

一部復活している所もあるようですが、教師自身が「日本神話」に

まともに触れたことがなさそうなので、指導内容は「未知数」です。

これだけ「パワースポットブーム」があるにもかかわらず、肝心の

「日本神話の内容」には無関心のようです。

管理人も、数年前までは「日本神話」を詳しく知らなかったのです。

ところが、「古事記」や「日本書紀」を読み出してからは

「イメージが一変!!」したのです。

なぜ、こんな「面白い世界観」にもっと早く触れなかったのか?

自分で独自の解釈を施しながら読み進むにつれて、政治的イデオロギー

なんてまったく関係ないということに気付いたのです。

そりゃ、「古事記」

なかんずく「日本書紀」は正式な「官選の歴史書」

ですから、多少なりとも「政治的意向」も組み込まれているでしょう。

それは、「間違いない!!」ことです。

しかし、逐一読んでいくと「文章も複数の解釈の余地がある」ことを

示していますし、編纂の時期によって微妙に変わっていっているようなんですね。

要するに、最初に編纂を開始した時から完了までに多くの手入れ作業が

あったようで、複雑になってしまい「なんじゃこりゃ」という場面も出てくるのです。

そのため、「神様の名前」なんて当て字だらけでよく分からないのです。

皆さんも、神社を参拝されたら気付かれたと思いますが「ご祭神」の名前が

複数あったりして奇妙に思われたこともあるでしょう。

そのように、「古事記」や「日本書紀」には何通りも解釈が成り立つようですね。

ましてや、「神話」となると・・・

でも、いいんです。

「神話」も「夢」と同じく幾通りもの解釈があるんですから・・・

神様のキャラクターもアンパンマンのキャラクターも様々です。

面白いのは、「日本神話の世界」も「アンパンマンワールド」も

日々登場人物が増え続けていることです。

その中で、管理人が特に面白いと感じたのは

著者も語っていますように「さすらい人」の多いことです。

「神話の世界」は、「多層構造」のようで

私たちが、普段思い込んでいる「単純な世界観」とは大きく違うようですね。

そんなことで、私たちも「日本神話の世界」や「アンパンマンワールド」を

日常生活に取り入れてみたらどうなるか?

と、想像してみた次第です。

「この世には、何一つ固定して決まっているものなどない!!」

と考えることが出来れば、もっと「人との出会い」を大事に出来るのかも

しれませんね。

そういう意味では、誰もが「さすらう旅人」なのかもしれません。

なお、「古事記」について

『図解とあらすじでよくわかる「古事記」入門』

(瀧音能之監修、光文社知恵の森文庫、2012年)

『「日本の神様」がよくわかる本』

(戸部民夫著、PHP文庫、2011年第1版第37刷)

最後までお読み頂きありがとうございました。

sponsored link


 

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

サブコンテンツ

このページの先頭へ