万人に語りかけるブッダ~「スッタニパータ」をよむ!!お釈迦さんは、ホントは何を伝えたかったのだろうか??

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『万人に語りかけるブッダ~「スッタニパータ」をよむ』

35歳の12月8日・・・

この日は、お釈迦さんの悟りを開いた日と

されていて「成道会」と呼ばれています。

日本仏教は、本場インドとも中国・朝鮮とも

異なり「特殊な形」で発展したとされています。

本場でも、お釈迦さんご自身が残された書物が

ないため、今に至るも経典解釈が延々と続いています。

本日は、その12月8日です。

今回は、この本をご紹介しながら「心の平安」について

考えていきましょう。

『万人に語りかけるブッダ~「スッタニパータ」をよむ~』  (雲井昭善著、NHKライブラリー、2003年)

雲井昭善先生(以下、著者)は、原始仏教がご専門です。

仏教学者と僧侶の二足のわらじをはいておられる

日本を代表する学者でもあります。

本日は、12月8日・・・

お釈迦さんの「悟りを開いた」日とされています。

ちなみに、管理人も

本日35歳の12月8日を迎えるのですが、

「悟りへの道」は厳しいです(トホホ・・・)

それはともかく、そんな機会も一生に一度しか

得られませんので、本日は「成道会」にちなんで

あらためて

「お釈迦さんは、私たちに何を本当に伝えたかったのか?」

を考えてみたく、この本を取り上げさせて頂いた次第です。

「心の平安」が、日々侵されていく現代社会・・・

物質社会から精神社会への変化が強く要求されている時代ですが、

なかなか難しいようです。

元々の「お釈迦さんの教え」は「個人救済事業(宗教)」でした。

今回は、そんなお釈迦さんの善知識(生きるための良い知恵)を

皆さんとともに共有していこうと思います。

お釈迦さんの教えは、本来「個人救済」が目的だった!?

さて、日本仏教は、最近では若者にもよく知られるようになってきましたが、

かなり「特殊な部類」に入る仏教のようです。

日本仏教は、本場インドから中国・朝鮮半島というルートから

入ってきた「北伝仏教」と言われています。

聖徳太子が、6世紀(最近では、それ以前から少しずつ流入

していたことも判明してきているようですが・・・)に

本格的に仏教を国策として導入したことは、皆さんもご存じだと

思います。

これは、いわゆる「大乗仏教」と呼び慣わされてきました。

一方で、教科書で学ばれたこともあるかもしれませんが、

もう一つのルートから伝わってきた「小乗仏教(上座部仏教)」

と呼び慣わされた「南伝仏教」の系譜も存在しています。

この「小乗」と「大乗」の比較には、よく誤解もされるようですが、

内容については基本的に優劣はありません。

後から創始されていった「大乗仏教徒」の立場から、元々の仏教徒に

対する優位性を指し示す「方便」として使用された言葉だからです。

実は、今回ご紹介していく「スッタニパータ」「ダンマ・パダ(法句経)」

こそが、お釈迦さんの本当の声に比較的近いものだろうとされているのです。

では、『なぜ、日本を含め「北伝仏教」は「大乗仏教」を導入したのか?』

ここにも、大きな問題点があるようです。

それは、元々のお釈迦さんの教え自体が「出家者」を主に想定しており、

この「成道日(悟りを開いた日)」から、一般大衆(在家者)への

「初転法輪(初めて布教を開始した時)」までに、迷いもまだ残っていた

らしく、当初は「一般向け」ではなかったからです。

このため、政治とも相容れなかったようで、元王子様だったお釈迦さんの

国も滅び、またインドから仏教が衰退していく原因にもなりました。

要するに、「現世利益」を主体とする「密教」が出現してくるまでは

「現世利益」にこそ興味関心のある一般大衆にとっては、あまり意味がなかった

のですね。

ところが、中国や朝鮮半島、そして日本で「大乗仏教」が受容されていったのは、

そこに「政治との親和性(現世利益志向)」があったからです。

では、衰退したとされる元々の本場「小乗」仏教(お釈迦さんに近い教え)は

どこにいったのかといえば、スリランカやタイ、ミャンマーといった国々でした。

そんな「エリート向け大乗仏教」から離れて、最近では「小乗仏教」も再評価

されてきているようです。

読書好きの皆さんの中には、ご存じの方もおられるかもしれませんが、

スリランカ出身の「上座部仏教者」であるアルボムッレ・スマナサーラさんです。

この方が、今若者に絶大な人気があるようですね。

「わかりやすい語り口」で「個人救済事業」を目的とした「小乗仏教」を

伝えて下さっています。

ところで、「お釈迦さんの教え」と「仏教」はどうやら違うようですね。

前回のブログで、「イエス・キリストさんの教え」と「キリスト教」は

違うということをお伝えしましたが、このことと似たことが仏教にも

当てはまるようです。

仏教は、あくまで「お釈迦さんの弟子」たちが始めたことなのです。

キリスト教が、パウロなどの伝道師から創始されていったように・・・

自灯明・法灯明が、お釈迦さんの教えの核心部分??

「おのれこそ おのれのよるべ おのれを措(お)きて 誰によるべぞ

よくととのえし おのれにこそ まことえがたき よるべをぞ獲(え)ん」

(法句経の一節)

お釈迦さんの最期の遺言とされる、

「私を頼るな、法(正しい仏法)を拠り所に、仏(さとり)への道を

怠りなく歩め!!」(管理人の意訳)という言葉がよく知られていますが、

ここにその「自灯明・法灯明」ということのイメージが描かれています。

つまり、原始仏教(お釈迦さんの本来の教え)は、

「他力(法灯明)+自力(自灯明)」だったのです!!

これで、「他力」か「自力」かで悩むことはなくなりましたか?

答えは人それぞれだと思いますので、価値判断(断定)は留保しておきます。

ここは、キリスト教などとも大きく異なる点ですね。

仏教では、「法前仏後」(つまり、お釈迦さんの教え自体が尊いのではなく、

仏法こそ優先しなさいということです。)

なので、お釈迦さんご自身も「仏法」に拘束されるところがポイントです。

一方、キリスト教では、「神前法後」であらかじめ救済の対象は神様により

決定されているのです。

神様の答えは、人間にはわかりませんので、「手探りでそれとなく」神様の

嘉(よ)みされるであろう(ほめて下さるであろう)生き方をするしかない

のです。(これを、予定調和と言ったりします。)

ですから、仏教では「予定調和」などなく、救済されるかされないかも

あらかじめ決定されていないことが重要です。

しかも、仏教による「救済」の意味はキリスト教とは違うようです。

あくまで、「煩悩からの解放(解脱・さとりを開く・涅槃)」なのですね。

だから、「天国・地獄」や「輪廻転生」、「魂のゆくえ」などは

すべて「方便(たとえ話)」のようです。

お釈迦さんご自身は、「無記」・・・

つまり、何もおっしゃらなかったようです。

(以上、小室直樹博士の「日本人のための宗教原論」によりました。)

まとめますと、原始仏教(お釈迦さんの教え)では、「仏法を学びながら

それを自らの自家薬籠中のものにするための修行をしなさい!!」という

ところに「教えの本質」があるようですね。

ですから、簡単に「さとりなど開ける訳がない!!」のです。

冒頭でも語りましたが、管理人も本日で35歳の12月8日を

迎えましたが、「さとりとは遠い日々」です。

でも、「さとりがあろうとなかろうと」日々必死に学びながら

生き抜く過程こそが「さとりへの道」らしいです。

前回も当ブログでご紹介した道元禅師の言葉です。

したがいまして、読者の皆さんも決して焦る必要はないのです。

むしろ、煩悩を抱え悩み苦しみ悶えつつ懸命に生きるからこそ、

「煩悩即菩提(さとりのきっかけ)」を持てるのですから、

ありがたいことです。

この本は、難しいところもありますが、新書感覚で気軽に読めます。

ここで、紹介された「スッタニパータ」は、「ブッダのことば」として

仏教学の泰斗である中村元博士の訳で岩波文庫にて手軽に読めるようです。

管理人にとっては、「法句経」の方が「詩の感覚」で声に出して

読めますので気に入っています。

初めて、「法句経」に出会ったのは大阪の一心寺さんの境内に

掲げられている「今日の言葉」です。

いずれにしても、原始仏典とされる「スッタニパータ」「法句経」は

「詩」になっていますので、難しい漢字のお経(般若心経含む)よりも

はるかに仏教初心者の方には親しみやすいかと思います。

皆さんも、「心の平安」の拠り所を「お釈迦さんの教え」から

探してみませんか?

もちろん、当ブログはいかなる宗派に属するものでもないですし、

布教活動目的もありません。

強制することなど何もございません。

一つの「生きるヒント」を書物から探ってみましょうと、ご提案

させて頂いているだけですので、ご安心下さいね。

なお、「法句経」については

「法句経」(友松圓諦訳、講談社学術文庫、2006年第24刷)が

比較的読みやすいので、管理人も「座右の書」としています。

何事も気軽がいいです。

「肩肘張らず心の栄養剤を補給しましょう!!」

最後までお読み頂きありがとうございました。

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