人生を変えるには、まず思いから!!林田明大先生の真説「伝習録」入門を読む!!

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「人生を変えるには、まず思いから!!」

人生は、心のあり方次第で大きく変わっていくのです。

今回ご紹介する「伝習録」は、中国の明朝時代に

活躍した王陽明という人の「言行録」です。

後に「陽明学」として日本の幕末の志士などにも

大きな影響を与えています。

このたびは、学者ではなく「実践家」である

林田明大先生の「真説」により、「伝習録」を

皆さんとご一緒に学んでいきましょう。

『真説「伝習録」入門~人生を変えるには、まず思いから~』(林田明大著、三五館、1999年)

著者の林田明大先生は、ゲーテやルドルフ・シュタイナーの

研究者で、禅や陽明学を実生活に活かす「実践家」です。

知る人ぞ知る、あの武道家「甲野善紀」さんや麻雀界で

有名な「雀鬼流」の「桜井章一」さんとも交流のある方です。

「陽明学」を身近なたとえをもって、分かりやすく解説される

ことに定評があります。

「陽明学」は、「実践の学問」です。

「心を重視し、一体感を味わう学問」です。

朱子学のような儒学一般にありがちな「解釈学」ではありません。

二元対立思考を超えた人間学です。

現代社会における教育では、「二元対立思考」が主流です。

そのため、いたずらに「頭でっかち」の人間になってしまう傾向に

あります。

そのため、人間としての成長がおろそかになり、

「悪口・陰口・足の引っ張り合い・責任のなすりつけあい・・・」

など、「自己中心」の悪い思考癖になりがちです。

ここを乗り越えていかないことには、人間としての成長も期待

出来ませんし、よりよい未来を切り開くことも「夢のまた夢」と

なってしまいます。

そこで、「志高い」皆さんに是非ご一読して頂きたいと思い

この本を取り上げてみました。

人生を変えるには、まず思いから!!

「陽明学」では、心=意(知情意の意です)を中心に据えて

物事を見ていきます。

知=唯物論にも、情=唯心論にも偏らずに

意=心のバランスを重視して「実践」していく教えです。

皆さんの中にも、「陽明学」と言えば

過激な尊皇攘夷の志士に影響を与えた「学問」ということで、

「怖いイメージ」を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

この点については、大塩平八郎にも影響を与えた

陽明が生きた同じ明代の「呻吟語」でも有名な呂新吾も

「陽明学」は「心=意」を重視しすぎるきらいがあるため、

若干「過激に流れるおそれがあるのではないか?」とも批判していた

ようですね。

どちらかというと、呂新吾は「中正」を重視していたようです。

(「呻吟語」講談社学術文庫、荒木見悟先生の巻末の解説による)

つまり、「陽明学」は「心の持ち方・方向性」を問題にするので、

具体的な行為の結果についてはそもそも「度外視」するようなのです。

それよりも「行為」の前提となる「心の動き・方向性」が重要なんだと・・・

よって、行為の結果やそれに対する各人の対応も「心の動き次第」

日頃の「心の錬磨・深度」によって、おのずと変わってくるものだと

いうことです。

ですから、人生を変えるといっても何の方向性もなく

ただ「思い」を変えればよいという訳ではないのです。

「思い」の内容が重要だ!!

通常、儒教一般の教えによると「善悪二元論」を始め

「二元対立思考」が主流であるようです。

そのため、「聖人・君子・小人」と差別化する傾向が

あります。

王陽明は、そもそも人間の心の中には

「善が備わっている!!」と、

「孟子」と同じく性善説で考えます。

儒教の祖「孔子」も一般的に「性善説」を取っていたと

言いますが、果たしてどうでしょうか?

孔子の場合は、「何かあるべき善」が別の所にあるかのように

想定してそれに近づいていこうとするイメージがあります。

なので、どこか「無理をしている」ような気がするのです。

一方で、陽明や孟子の思想では人間には生まれた時から

「赤子の心=赤誠心」が本来備わっているのだから、後天的な

「社会的影響」などで濁ってしまったものを磨き直すことに

よって真心を甦らせる「修行」に力点を置いています。

「思ったこと=すでに実現(動いている)!!」

だから、「思ったこと」が、外に直接現れていないから

「ばれていないから大丈夫!!」ではないのです。

ここは、大変重要な思想です。

さらっと流してしまいがちですが、許されないことなのです。

「陽明学」は、見方によればここまで「厳しい修行」を

要請しているのです。

そのような日々の「修行過程=事上磨錬」を通じて

自分を磨いていくのです。

とにかく「自分を磨くことに集中する!!」

そうすれば、心が錬れて澄んでくる。

その結果、周りの人にも良い影響を与えることになる。

つまり、他人や自分に対して「マイナスエネルギー」を

与える暇などないのです。

というよりも、そのような「隙や誘惑」が生じない工夫を

していくのが、「陽明学の真髄」なのです。

まとめますと、「陽明学」では「善悪」や「順境・逆境」

などという「二元的な分別」がないのです。

「平面的・対立的思考から立体的・統合的思考」へと

高い次元へはばたかせるのが「陽明学」ということです。

ですから、皆さんも「順境・逆境」「好景気・不景気」に

振り回されないようになるためにも、

「いま・ここに」集中して生きる

「陽明学の知恵や工夫」を学んでいかれると

「不安やおそれ」が軽くなっていくことに驚かれるでしょう。

「少しずつでいいのです。」

「背伸びせず、ぼちぼち歩んで参りましょう。」

なお、「伝習録」については、

『王陽明「伝習録」を読む』

(吉田公平著、講談社学術文庫、2013年)

「伝習録(陽明学の真髄)」

(吉田公平著、タチバナ教養文庫、1995年)

を、ご紹介しておきます。

著者の別著として、

『真説「陽明学」入門 第二版」

(三五館、2003年)も挙げておきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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6 Responses to “人生を変えるには、まず思いから!!林田明大先生の真説「伝習録」入門を読む!!”

  1. 林田明大 より:

     ご紹介、ありがとうございます。勝手乍ら、本ブログ記事を、私のフェイスブックとツイッターでも披露させて頂きました。
     本書『真説「陽明学」入門』は、かれこれ15,6年前に書かせて頂いたものでした。今では、『伝習録』の読みもさらに深くなり、また説明の仕方もはるかに向上しているつもりです。
     ちなみに、来る12月4日(金)18時半頃から約120分(質疑応答を含む)、
    『陽明学のバイブル「伝習録」入門(仮)』
     と題して、講演をさせて頂きます。
     せっかくのことですから、以下に案内させて頂きます。

    日時◆2015年12月4日(金)18:30~20:30
    会場◆高田馬場:新宿区立新宿消費生活センター分館 会議室
    http://consu.shinjuku-center.jp/access
    参加費◆学生:500円
        一般:1000円
    主催◆「陽明学研究会、姚江の会・東京」
    お申込み先◆近々にフェイスブック上にイベント欄を立ち上げますので、そちらにお申し込みください。
    ※会場に人数制限(35名)がありますので、定員になり次第締め切らせて頂きます。

    • がっきー より:

      林田明大様
      ご丁寧なコメント誠に厚く御礼申し上げます。
      私も、若輩ながら「双龍天翔ブログ」から文筆活動を始めさせて頂いたところです。
      先生のご著作には、学生時代より注目させて頂いておりました。
      社会人になってからも、折りに触れて何度も読み返させて頂いております。
      不思議と「心が落ち着くのです。」
      「山田方谷先生」関連のご著作は、特に好んでおります。
      これからも、ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
      感謝感激で、胸がいっぱいです。
      この機会を励みに、先生のように「高い志」をもち、腕に「より一層」の磨きをかけていけるよう職務奮励する所存です。
      最後までお読み頂きありがとうございました。
      「双龍天翔ブログ」管理人こと<浪速仙人>より愛を込めて。

      • 林田明大 より:

         お返事、ありがとうございます。
         私のブログにても御記事を紹介させて頂きました。ただ、パソコンの操作が未熟で、上手に披露できてはおりません。
         明徳出版から出させて頂いた『山田方谷の思想を巡って』にあります「藤樹学派」のところは、実践体得の参考になるかと思います。
         中江藤樹を先駆者として、日本陽明学が定着していきますが、藤樹学派の事は、未だほとんど知られていません。
         ですから、江戸期に陽明学が学ばれ、実践体得されて江戸文化、町人文化(大衆文化)が花開いた事は、これから研究が深められて、人々に知られていくことになります。
         昨今話題の日・韓と日本との大きな違いは、国民が陽明学を学んだか否かにあります。日・韓では陽明学が受け入れられなかったために、大衆文化は成立していません。
         陽明学こそが今日の日本の大きな大きな原動力となっているのです。ではありますが、その陽明学がマスコミによって無視されて久しく、陽明学が忘れ去られようとしているのも現実です。
         「実践陽明学」を一人でも多くの人々に知って頂きたいと願っております。

  2. 1729 akayama より:

     ≪…心=意(知情意の意です)を中心に据えて…≫は、陽明学の ≪…「知行合一」…「致良知」…≫がライプニッツの理性に基づく自然と恩寵の原理の⦅モナド⦆に[以心伝心]しているとの事。

     今まで言ってきた[数の言葉]が≪…心=意(知情意の意です)…≫を、[内在]して[人]の[包摂言語]として[高階述語論理]に生り、成らされていることに気付く。

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