「情緒を失くした日本人へ・・・」天才数学者岡潔先生の「憂国の遺言」を読みましょう!!

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最近何だか日本人は元気がないようですね・・・

「魂の栄養分」は、きちんと取れていますか?

人間の安定した幸せの秘訣・・・

それは、「知・情・意」のバランスが

きちんと取れていることです。

情緒不安定で苦しんでいませんか?

みんなに「やさしく」していますか?

心は冷え切っていませんか?

まずは、この本を読んで心をほぐしましょう!!

「数学の精神は、計算・論理にあらず!!」

「憂国の天才数学者」岡潔先生のこの本をご紹介します。

「情緒と日本人」(岡潔著、PHP文庫、2015年)

岡潔先生(以下、著者)は、世界では有名な数学者です。

残念ながらこの優れた数学者をほとんどの日本人は知りません。

つい近年の「情緒」ブームから復権されてきた方です。

ちなみに、管理人と著者とのご縁は学生時代に購読していた

「高校への数学」「大学への数学」(いずれも東京出版)の

「コラム」だったかと思います。(うろ覚えですが・・・)

数学は、その業績が「物理学」ほど大きく取り上げられることのない

地味な学問です。

実は、国際的には「数学オリンピック」「フィールズ賞」など

有名な大会もあるのですが、一部マスメディアを除いて

ほとんど取り上げられることがありません。

日本の優秀な高校生も参加して受賞もしているのですが・・・

関心がないのは残念なことです。

「ノーベル賞」ほどには知られていませんし、そもそも「ノーベル賞」に

「数学部門」もありません。

ここにも「実利中心主義」の弊害があるようで悲しいかぎりです。

さて、岡潔先生は大阪市生まれ。

幼年は、大阪と和歌山の県境「紀見峠」辺りにて過ごし、

後に京都帝国大学を経て「フランス留学」

帰国後、大学での教鞭の傍ら「数学研究」に没頭。

不定期的に「数学研究」に没頭するため、大学を休職・辞職。

「孤高の研究生活」を続けます。

そして、難解な「多変数複素函数論」の分野における「三大問題」に決着。

世界的に有名な数学者として浮上します。

これが、どんなにすごい業績なのかは残念ですが

管理人も浅学にして理解できません。

そして、晩年は日本の教育制度について積極的にメディアなどにて発信

しておられます。

ここには、現代教育の問題点や日本人の「情緒不足改善法」など

多くの学ぶべき点がございますので、この本を皆さんにも

ご一読願いたいと思い、取り上げさせて頂きました。

情緒を失くした人間はもろい!!

現在も様々な「猟奇犯罪」が続々と起きています。

最近も、動物への痛ましい事件がありましたね・・・

このような事件を見ていると本当に悲しくなりますよね。

また、犯罪にまでは至らなくとも社会のあちこちで

「非人間的な扱い」が日常茶飯事です。

著者もこの本で語っていますが、

「情を失くした知性偏重教育のつけ」がついに回ってきたようです。

幼少時からの「英才教育」

ほとんどが、子どもの意志を無視した「親の見栄」でしょう。

最近、絵本や童話などを子どもと一緒に読んで語り合ったことはありますか?

大人も忙しいことを理由に、子どもの教育を安易に「外注化」していませんか?

俗に言う「三つ子の魂百まで」が正しいかどうかは分かりません。

しかし、幼少時に「魂の栄養分」となる「情緒・愛情」が

たっぷりとそそがれていないと、「思春期」になってから

子どもが「自立・自律」していくのに非常に苦労します。

これはあくまで管理人の持論ですが、「思春期」である14歳までに子ども自身の

意志で「独学」する習慣が身に付かないと、「大人」になってから下手をすると

一生苦しむ羽目に陥ってしまいます。

吸収力のある若い季節に「情緒不足」で過ごすと、社会に出てからもしんどいです。

最近は、大人も「情を失くした知性偏重教育」の結果か「実利中心主義」

「思いやりに欠けた」人間が増えてきています。

ですから、今からでも遅くはありません。

「自分の魂に情緒の種をたっぷりと蒔きましょう!!」

現代教育(社会)の問題点は、「実利偏重」

著者は、明治以後の「現代教育」の問題点は「実利偏重」

あると語っています。

何も「戦後教育」だけがおかしい訳ではありません。

ただ、戦後に比べて

「いびつな形での極端な」道徳教育は一時期あったにせよ、

戦前までは、まだしっかりした「情緒教育」があったようです。

前回も取り上げました「二宮金次郎」さんなど・・・

確かに、悪用された時期もありましたが

「二宮金次郎」さん自身には、何の責任もありません。

翻って戦後の新制教育について、戦争への反省から「民主化」

の方向へ改善された点は良いとしましょう。

問題は、その「中身」です。

著者も語っているように、米国のデューイなどによる

「教育心理学」

これが、プラグマティズムによる「結果本意教育」です。

プラグマティズムには、前にも当ブログで語りましたように

もちろん適切な使い方をすれば「すばらしい」点もあります。

しかし、全般的に「実利(功利)主義」なので、これを

そのまま教育にあてはめると「ひどくすさんだ」状況を

もたらすのは想像できるかと思います。

特に戦後教育がひどくなり始めたのは「高度経済成長期」に

親和性のある「工業化適応型人間」の育成教育からだ

管理人は思っています。

大学紛争などで主張された「先輩方」の問題提起がすべて

間違っていたとは言いませんが、なぜきちんと「総括」して

下さらなかったのか?

後進の管理人などは思います。

「総括」が未解決・不徹底だったからこそ現代日本に「悲劇」が

生じているのです。

政治的に左か右かは関係ありません。

そもそも教育に「政治」を取り入れるのがおかしいのです。

共通一次試験(センター試験)、偏差値教育の導入など・・・

まったく「情緒教育」が抜け落ちているではありませんか?

「連帯を求めて孤立を恐れず!!」

若者からすれば「はぁ~」という感じがどうしてもしてしまいます。

現下の祖国日本の現状を見れば、「真逆」ではないですか?

「連帯は受験戦争にてズタズタ、孤立した無縁社会!!」

この問題は、「政治的な解決」ではありません。

むしろ、一人一人の「生き方」の問題が問われているのです。

管理人は「未来志向」なので、生産的・建設的な「批評」しか

しないつもりです。

「世の中を明るく楽しくするために」

著者のように、「熱く憂国調」になってしまいましたが、

これも皆さんの幸せを願っての問題提起ですので、ご寛恕下さいね。

「情緒とは、慈悲の心・愛の心」

お互いに「敬愛の心」で協力していこうではありませんか!!

なお、著者と「批評家」小林秀雄との対話集

「人間の建設」(小林秀雄、岡潔対談共著、新潮文庫、2010年)

と、

「情緒の教育」(岡潔著、燈影舎、2001年)

「情緒と創造」(岡潔著、講談社、2002年)

をお薦めしておきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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4 Responses to “「情緒を失くした日本人へ・・・」天才数学者岡潔先生の「憂国の遺言」を読みましょう!!”

  1. […] 前にも当ブログでご紹介させて頂きました岡潔先生の「日本のこころ」という […]

  2. 1729 akayama より:

     ≪「数学の精神は、計算・論理にあらず!!」≫

     岡潔は言っている,
      ≪論理や計算は数学でない。数学とは、「大脳前頭葉を使ってするもの」で、「存在するもの」という意味であって、数は表現の手段にすぎない。≫
      これから、
       ≪「存在」を教える非常に重い義務に専念すればよいのである。≫

     【数そのモノ】(ソワ₌メーム)は、
     式子内親王の、
          玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば
           しのぶることのよわりもぞする
     から≪真の生命(霊性)≫(タオ・オエセル)と≪肉体との接触≫は、≪情緒≫としその発端の≪念は真如(真の生命)の一片だと教えている。≫
           とある。
     ≪真の生命(霊性)≫(タオ・オエセル)と意識としての≪真如(真の生命)≫との包摂が、数学の≪「存在」≫と捉えることが出来よう。

     ≪数は表現の手段にすぎない。≫の【数そのモノ】(ソワ₌メーム)に持ち合わせていたものは、『離散的有理数の組み合わせの多変数創発関数論 命題Ⅱ』の【自己無撞着の摂動方程式】の風景であり数学の≪「存在」≫を教えている。  

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