ヘンリー・D・ソローから「孤独の愉しみ方」を学ぶ!!「森の生活の叡智」は、現代に何をもたらしてくれるのか?

Pocket

「代表なければ課税なし」

有名なアメリカ独立革命のスローガンです。

現代の世界情勢では、「独立心の維持」が日に日に

厳しい状況に追い込まれつつあります。

だからこそ、「個人の幸福とは何か?」を

もう一度考えていきたいものです。

19世紀の米国は、独立して間もない頃で

まだまだ「独立心」は旺盛でした。

そんな思想の体現者に、ヘンリー・D・ソローがいます。

今回は、この孤独を誰よりも愛し重んじた思想家から

「言霊」を授かりましょう。

今回は、この本をご紹介します。

「孤独の愉しみ方~森の生活者ソローの叡智~」      (ヘンリー・ディヴィッド・ソロー著、服部千佳子訳、イースト・プレス、2010年)

ヘンリー・ディヴィッド・ソロー(以下、著者)は、米国の思想実践者です。

ハーバード大学を卒業するも、定職につかずに「独立とは何か?」

生涯に渡って追究していきます。

当時は、アメリカ独立戦争後の余波が残っており

英国との間で深刻な紛争状態にありました。

また、独立後間もない頃で「奴隷制度の賛否」を巡り

「独立の真の意義は何か?」について対立がありました。

そうした中で、著者は生まれ育ちました。

著者の死の直前に、南北戦争が起こりリンカーンの

「奴隷解放宣言」につながっていきます。

著者は、「独立とは何か?」を身をもって示していきます。

なぜ、著者は「独立」に異常にこだわったのか?

前にも述べましたように、この頃の米国は独立して若い時期でした。

一方、英国は「ヴィクトリア朝真っ只中」で産業革命の輸出を世界市場に

向けて展開中でした。

そのため、米国以外の国々でも深刻な利害対立が生じていました。

幕末の日本も巻き込まれていたのです。

幕末の日本には、ちょうど著者の死亡時(1862年)から3年後に

南北戦争が終了したことから、大量に余った武器弾薬が日本でも出回りました。

ですから、「幕末の裏面史は闇に包まれている」といわれるのも、

そのような背景事情があったからです。

今まさに大河ドラマ「花燃ゆ」でも、生糸の暴騰が明治の「殖産興業」を

不安定に追い込んでいましたが、それもこうした若い米国国内の不安定な

政治情勢も反映していたということです。

さて、現代世界に目を転じてみましょう。

現在進行中の「グローバル化」こそ、まさに「独立とは何か?」

問われているような気がします。

そのような厳しい時代だからこそ、著者の「独立精神」を学びたいのです。

米国政治は、常に「独立精神」を巡っての争点が中心テーマです。

著者の生きた時代は、産業革命の影響で「経済基盤」が激しく揺さぶられており、

現代に至る「拝金主義」の原点も、ここにありました。

だからこそ、著者は「独立心」を誰よりも強調するとともに「森の生活」を通じて

実践してみせたのです。

「果たして、自給自足の生活はどこまで可能か?」

「経済的自由なくしては、精神的自由もないのか?」

そのような重要な問題提起を投げかけたのです。

総じて「独立心」が揺らいでいる現代だからこそ、素直に著者に教えを請おうと

思い、この本を取り上げさせて頂きました。

この本は、主に「森の生活」と「市民の反抗」を中心に「短い箴言集」のような形で

編集されています。

直接「森の生活」だけを読むのは、皆さんにとっても結構ハードだと感じましたので、

昨今流行の「超訳形態」のこの本を取り上げさせて頂きました。

群れるから弱くなるのです!!

管理人は、著者の本を大部分読み進めてみた結果として

皆さんにお伝えできるのは、「森の生活」については、最初の「経済」と

「読書」「孤独」の章に、ほぼ著者の思想は集約されているだろうと

いう感じを受けたことです。

その他の章も優れた論考ではありますが、総じて「四季折々の自然」を

テーマにしたエッセーになっています。

「市民の反抗」「生き方の原則」といった別著もあるのですが、

こちらの方が「独立精神とは何か?」が簡潔にまとめられています。

いずれも短いパンフレット風の論考ですので、時間の少ない皆さんに

とっても、読みやすいと思いましたので「お薦め」です。

「群れるから弱くなる!!」とは、よく言われますが

現代の「組織化」が高度に進んだ社会では、正直個人ではなかなか

厳しい言葉ですね。

著者も、「生計を立てる=稼ぐ」のイメージを転換することが、

「独立心を養う基盤」だと語るのですが、自給自足生活が年々歳々

厳しくなっていく環境では困難を極めます。

そうした時に、「孤独の重要性」は頭では理解できても

容易に「孤立化」しやすい現状では理想論にしか響かないとも

感じられてしまいます。

では、いかに現代社会において「独立精神を堅持」していけるのか?

人生の原理原則を第一に優先する!!

著者の思想は、ガンジーキング牧師を始め、現在に至るまで

数々の「独立思想実践家」に影響を与え続けてきました。

現代社会において、皆さんが一番不安に感じていらっしゃるのが、

おそらく「経済的自由なくして、精神的自由なし!!」という

ところにあるのでしょう。

確かに極度に「貨幣経済」が浸透した現在においてはかなりの難問です。

そうした中で、いかに不安やおそれにとらわれずに生き抜くことが

出来るのか?

誰もが「興味津々」だと思います。

まずは、各人の人生の優先順位を決定することから始めることです。

「貨幣その他の財産」は、死後はどこにも持ち運び出来ません。

残したところで、子孫に災難が降りかかるとも限らないわけです。

では、「生きている期間の生活コスト」をどうするか?

これについては、各人の「価値観」も多様ですので一律の解答を

押しつけることは出来ません。

ただ、「生活コスト」を抑えるコツはいくつかあるようです。

著者の言葉をいくつか拾ってみましょう。

~自分に必要な生活を求める。僕には僕の価値がある。~

~現実をそのまま受け入れる。勝手なイメージは広げない。~

~どんな者にも朝は訪れる。夜明けは、絶対に見捨てない。

夜明けをどんなときも信じなさい。~などなど・・・

いずれも、「主体的な自分」を持つことから始まるということです。

「仕事=稼ぐこと」というイメージは、産業革命以来のたった200年足らずの

最近の出来事なんですね。

ですから、私たちが本当に心から仕事を楽しむには

「仕事=単なる稼ぎ=生計の手段」

という発想からいかに脱却していくかが、鍵を握ることになります。

「仕事観を一変させるためにも、過去の歴史に学びましょう!!」

そうすれば、現在の「経済的価値基準」だけがすべてではなかったことに

気付きます。

そうした「歴史から得た叡智」をヒントに、新たな人生を再出発していく。

そこに、強靱な「独立精神」が生まれるのではないでしょうか?

なお、本文中で紹介しました本について、

「一市民の反抗~良心の声に従う自由と権利~」

(ヘンリー・D・ソロー著、山口晃訳、文遊社、2005年)

「生き方の原則~魂は売らない~」

(同上、2007年)

「森の生活-ウォールデン-」

(ヘンリー・D・ソロー著、佐渡谷重信訳、講談社学術文庫、2010年第25刷)

をご紹介しておきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

sponsored link


 

2 Responses to “ヘンリー・D・ソローから「孤独の愉しみ方」を学ぶ!!「森の生活の叡智」は、現代に何をもたらしてくれるのか?”

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

サブコンテンツ

このページの先頭へ

Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.